中日新聞にトマトの赤い色素リコピンが、骨の破壊を抑制する効果があることを発表しました。
という記事がありました。
リコピンを摂取すれば、骨がもろく折れやすくなる骨粗しょう症や歯周病などの予防につながるという。実験では、体内で骨を壊す役割を担っている「破骨細胞」の形成にリコピンがどう影響するかを調べた。マウスの骨の細胞に、破骨細胞の形成を促す化学物質とリコピンを添加、量や組み合わせを変えて試した。結果、化学物質だけのグループに比べ、リコピンを一緒に加えたグループは、作り出される破骨細胞の数が少なく、リコピンの量を増やすほど少なくなった。ー新聞から抜粋ー
「トマトが赤くなると医者が青くなる」と諺にもあるように、トマトは緑色から赤色にく熟していく過程の中で、リコピンが大幅に増加し、食物繊維やビタミンC、Eなどの成分も増加していきます。
つまり、日光を多く浴びて育った完熟期の赤系トマトは、リコピンだけでなくビタミンやミネラルなどもより多く含んでいることになります。ですから、断然赤いトマトの方が健康にいいんです。
リコピンとはトマトに含まれるカロチンの一種です。
カロチンといえばβカロチンがよく知られていますね。
このβカロチンとは体内でビタミンAになる物質ですが、抗酸化作用もあります。抗酸化作用とは活性酸素を消去し、身体の「酸化」を防ぐ働きの事です。
活性酸素の「酸化」は、細胞や組織を変質させるためガン細胞が生まれる突然変異を起こす原因になると考えられます。
しかしリコピンはこの抗酸化作用がβカロチンの2倍含まれているので、ガンや動脈硬化などの生活習慣病予防作用や老化抑制作用が期待できるのです。
さらにリコピンには細胞のガン化を防ぐ役割を持つ遺伝子を活性化する機能があると考えられています。実際に癌を患った人の血中リコピン濃度は、正常な人と比べると低かったという研究結果がでています。
またリコピンはこのような健康面だけではなく、美肌やダイエット面においても効果があります。紫外線は活性酸素を発生させて肌を酸化し老化させますが、リコピンはその活性酸素も除去し、そしてメラニンの生成を促す物質の発生を抑制するので美白効果も期待できるのです。